第17話 漢方薬名称の由来
漢方薬の名称は「人参湯」の「人参」など重要な生薬に基づく名称が多い。だが、これ以外の名称になると一見意味不明なものが多いようだ。まず「啓脾湯」から。「啓」という字は戸や口からできていて、「閉じた戸を手で開く」「口を開き述べる様子」を表している。日常よく使う「拝啓」は、「謹ん...
第16話 「湯」「散」などは服用する形
漢方の名前にある「湯」「散」「子」「飲」「丸」などは、服用する形を意味する。最も多いのが葛根湯など「湯」。「湯」は蒸気を上げて沸く湯のことで、煮詰めた煎じ薬(煎薬)として服用する薬の意味である。伝統的には煎薬が中心だったが、現在はエキス剤が主流となっている。エキスは「ext...
東洋元気術で疲れ知らず!
『H2O』1997.8月号に掲載された当院 三浦医院長の記事をご紹介します。
東洋医学で更年期を乗り越える!
『家庭画報』に掲載された当院 三浦医院長の記事をご紹介します。
第15話 漢方薬の名前の由来
漢方薬を難しく感じる一つの要因に、漢字表記の名称がある。例えば、「大承気湯」「大建中湯」「温清飲」「補中益気湯」「啓脾湯」「温経湯」「滋陰降火湯」など、一見すると理解が難しい名称が並ぶ。 西洋薬は「アセトアミノフェン」などカタカナで表記される。難なく読めるし、とっつきも良さ...
花粉症の新しい漢方治療
『自然と健康』に掲載された当院 三浦医院長の記事をご紹介します。
第14話 四つの役割に分かれる「方剤」
さまざまな人々が、さまざまな仕事をして社会が維持されていく。複数の生薬を配合した漢方薬の「方剤」も同様だ。方剤を構成する生薬は、▷君薬▷臣薬▷佐薬▷使薬と呼ばれる四つの役割に分かれる。それぞれの役割を、肺の内部が乾燥し、空咳や痰切れが悪い咳などに使う麦門冬湯を例に紹介してみ...
第13話 漢方の目印は「湯」「丸」「散」
入学シーズン。難関を勝ち抜いた受験生に敬意を表し、今回はクイズ形式で。第1問。○糸、○一本、○薬。○に入る共通の漢字は? 答えは「生」。生糸は織る前の糸、生一本は混じりけのない酒。生薬(きぐすりとも読む)とは、漢方薬物のことだ。基本的に1種類の化学成分からなる西洋薬に対し、...
第12話 桃の力で再生
3月3日は桃の節句。子供の頃、甘い白酒にちょっと大人の気分を味わったものだ。中国で桃はめでたい果物とされ、この考えは古くより日本にもたらされた。3~4世紀の纒向遺跡では、祭事に使われたと思われる大量の桃の種が出土した。 日本の神話にも桃が登場する。イザナギ(男神)とともに日...
第11話 季節によって変わる花粉症薬
特定の季節に起こる代表的な病気といえば花粉症だ。私の調査では、多くは立春前の1月下旬から3月上旬まで続く。まさに暦の春の訪れとともに発生する病気と言える。 ちなみに「立」という字は「すぐに、たちどころに起こる」という意味で、立春は春の始まりを指す。歯痛にすぐ効果が出ることか...